大雨警報や注意報の発令指数となる雨量は地域によって異なる

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大雨警報や注意報の発令指数となる雨量は地域によって異なる


大雨警報と注意報



雨が大量に降った場合や、長く降り続いた場合には、大雨警報や注意報が発令されることは知っているでしょう。天気予報を見ている人であれば、まず間違いなく聞いたことがあると思います。なぜこのように注意を呼び掛けているのかというと、雨が多くなると危険だからです。雨が降るとどのような危険が予想できるのかというと、川や池などの増水で被害が出ることがありますし、山岳地帯などは土砂崩れが発生する場合もあります。街中でも床下浸水や床上浸水などになる可能性もあるのです。

このような災害に対処できるように、気象庁では事前に呼びかけを行い、注意してほしいということを多くの人に伝えています。一定の量の雨が降り続くと、雨水というのはどんどん地面に吸い込まれていくのはわかるでしょう。地面が多くの水分を吸収すると、地盤がもろくなって土砂崩れなどが発生しやすくなるのです。そのため、注意報などは降っている雨の量だけで計算しているのではなく、地面に染み込んだ雨の量で発令しています。それを土壌雨量指数と呼んでいるのです。

この土壌雨量指数が一定の数値を超えると大雨注意報が発令され、さらに危険だという数値を超えてしまうと、今度は大雨警報が発令されるのです。注意報というのは雨に注意してくださいという意味なので、特に避難などを行う必要はありませんが、地域によってはいつでも避難できるようにしておくのがベストでしょう。警報の場合には、すでに危険な状態であるため、いつでも避難できるようにしておくことや、できる限り外出を控えるなどの対策が必要になります。



地域によって発令される数値が異なる



大雨警報や大雨注意報というのは、一定の数値を超えると発令される仕組みになっているのですが、この発令される数値というのは、地域によって異なっているのです。日本には山岳地帯もあれば平地もあります。高層ビルが立ち並んでいる地域もあれば、田畑が大半を占めている地域もあるのです。そのため、地域によって地盤の強度も異なっていますし、土砂崩れや川の氾濫などが発生する確率も変わってきます。

だからこそある程度危険性が高い地域は数値が低く設定されていますし、それほど危険ではない地域は数値が高く設定されているのです。しかもかなり細かく設定されており、皇居が存在する東京の千代田区内であっても、土壌雨量指数が139を超えると大雨注意報が発令されるところと、154を超えると注意報が発令されるところがあります。さらに174を超えると大雨警報が発令される地域と、193を超えると警報が発令される地域が存在しているのです。

このように同じ千代田区内でも2パターンが存在しているので、まずは自分の地域がどのように設定されているのかを調べてみましょう。調べ方は国土交通省の管轄である気象庁のホームページに記載されているので、自分が住んでいる地域を見ておくべきです。東京都の千代田区ではこのような数値となっているものの、別の地域ではもっと数値が低くなっているケースが多いと言えるでしょう。

ちなみに伊香保温泉で有名な群馬県渋川市の場合には、2つだけではなく、かなりたくさんの数値が存在しており、同じ市内でも土壌雨量指数が81を超えると大雨注意報が発令され、135を超えると大雨警報が発令される地域もあります。これだけ見ても、都心部と地方ではかなり数値が異なっているのがわかるでしょう。地方は1つの市町村の面積が広いので、多数基準となる数値が設けられているのです。



流域雨量指数も重要



注意報や警報というのは、土壌雨量指数によって発令されると先ほども解説したのですが、実は流域雨量指数も重要になるのです。今まではその地域に降った雨の量で注意報や警報を発令していたのですが、それではしっかりと安全を守ることができないことから設けられたのが流域雨量指数なのです。例えば川の上流に大雨が降ったとしましょう。この場合、川の水はどんどん下流に向かって流れていきます。そうすると下流域にある町が氾濫することも考えられます。

そうすると雨が降った場所だけではなく、その下流域でも注意報や警報を発令しておかなければいけなくなります。さらに山に大雨が降った場合、川などがなくてもどんどん水が下の方に流れていくこともあるでしょう。この場合にも山の下にある街並みが雨によって危険にさらされる可能性があります。このような被害を事前に察知して、迅速に非難ができるように流域雨量指数というのが平成20年に設けられたのです。

雨のたまる量や下流域まで流れてくる時間なども考慮に入れられており、対象区域をしっかりと定めて発令されるので、近くに山がある場合や川の流域に住んでいるという場合には、十分注意しないといけません。もちろんホームページでこのような情報を知ることもできるのですが、インターネットに接続する環境がない人もいるでしょう。このような人にもきちんと情報が伝わるように、地方自治体が対策を行っています。

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