風の強さと向きを測定することができる風向風速計

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風の強さと向きを測定することができる風向風速計


風車型の風向風速計



気象庁などで使用されている風向風速計の種類は、風車型風向風速計と呼ばれている種類になります。最も一般的に使用されている種類なのですが、主な特徴は小さな飛行機のような形をしていることです。先端には4つの羽が取り付けられているプロペラのような物が取り付けられており、細いボディーの後ろには翼が取り付けられています。翼が取り付けられている尾翼から風が吹くことで、先端に取り付けられているプロペラが回転する仕組みになっています。

名前が風向風速計となっていることでも分かるように、風の向きと風速を測ることができる気象観測装置の一つなのです。では、どのようにして風の向きと風の強さを測ることができるのかというと、風向きは尾翼の部分から吹くようになっているので、風の向きによって風向風速計が回転します。尾翼が回転して止まったところから風が吹いているという風になるのです。風の向きは16方位か32方位で表すようになっているのですが、一般的には16方位で表示することが多くなっています。

16方位というのは、北、南、東、西がメインとなっているのですが、その他にも北西、北東、南西、南東、北北西、北北東、南南西、南南東、西北西、西南西、東北東、東北西というのがあります。おそらく大半の人は聞いたことがあるでしょう。このように細かく風向きを表示する必要があるので、風向風速計を使用するのです。では、風の強さはどのように表すのかというと先端に設置されているプロペラの回転数で表します。回転数が多ければ多いほど風が強いということを意味するのですが、重要なのは風速を表示することなので、どのくらい回転をしているのかが大切なのです。



どのような場所で観測するのか



風向風速計は、どのような場所で使用してもよいというわけではありません。きちんと正しく計測できる場所に設置しなければ、大勢の人にきちんとした情報を伝えることができなくなってしまいます。では、どのような場所に設置するべきなのでしょうか。やはり高い木や高いビルなどの建物があるところでは、風が遮られてしまうので正しい数値が出ません。よって障害物がある位置よりも高い場所に設置する必要があります。

主な目安としては、障害物のある高さの1.3倍から1.5倍ぐらいとなっています。当然障害物からある程度距離も取る必要があるので、障害物の高さの10倍以上距離をおくようになっています。例えば高さ100メートルのビルがあったとしましょう。このような場合、100メートルのビルから1キロ以上離れた場所でなければいけません。ただし、建物より低い位置に設置する場合の基準になるので、建物よりも1.3倍以上高い場所に設置するのであれば、1キロ以上も離す必要はないのです。

さらにきちんと水平に保てる場所に設置しないといけません。これは他の気象観測装置でも同じことが言えるのですが、水平になっていなければ当然風向きも風の強さも変わってしまうので、どのような高さで測定する場合でも、水平にしておくことは必要不可欠なのです。他にも重要なことがあるのですが、それは寒冷地での測定です。寒冷地では冬場機材が凍ってしまう可能性もあるでしょう。そのため、赤外線ランプなどを設置して、凍結防止対策をしてから設置しないといけません。



障害の原因と動作の確認



風向風速計は強い風や雨、雪などに常にさらされていることから、障害が発生することもあります。これは性能などの問題ではなく、避けては通れない道だと言えるでしょう。では、どのような障害が発生してしまうのでしょうか。主な障害としては、「風速値が測定できない」「風の向きがずれる」「プロペラが回転しない」などがあります。風速値が測定できない理由としては、回転軸にゴミが付着している場合や、寒さや雪などによって凍結している可能性もあります。場合によっては風向風速計の劣化や水平がずれている可能性もあるでしょう。

風の向きがずれてしまう場合も同様なのですが、最初からきちんと測定できない場合には、設置方法が間違っている可能性もあります。プロペラが回転しない場合も、やはりゴミの付着や凍結を疑ってみるべきでしょう。もしくは強風によって部品が変形してしまう可能性もあるのですが、よほど強い風でなければ変形するようなことはありません。故障していない限りは、自分たちで解決することができるようになっています。

このように障害が発生する可能性もあるので、定期的に動作確認を行う必要もあるでしょう。主な動作確認方法は3つあるのですが、1つ目は回転部分に異常な音がしないか、摩擦などが発生していないかなどです。2つ目はプロペラがきちんと回転するか、回転したときに風速が出ているのかという点になります。3つ目は風向きのチェックを行うのですが、表示されている値と方向が異なっていないかを確かめておきましょう。このような点検方法で問題ないのですが、異常があった場合には修理などの対策が必要になります。

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