風船を使っての気象観測とセンサーの種類について

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風船を使っての気象観測とセンサーの種類について


大気中の気象観測を行う重要性



1時間おきに行われるお天気情報番組の恩恵を受けている人は大勢います。たとえば本日午後2時頃の降水確率60%などと報じられれば傘を持って外出しようかしらと思いますし、番組によっては次の日のお洗濯予報まで出してくれますから、明日はまとめて洗濯しましょうか、屋内で干しましょうかと様々な思いをめぐらします。気圧配置の天気図解説は飛行機の運航にも多大な影響を与えますし、鉄道ダイヤも現場では状況に応じて様々な指示が飛び交っているはずです。

地球温暖化対策にもセンサーによるデータが重要な位置を占めているというのは、過去20年のデータを見ると少しずつ気温が上昇している事や、所により異常に寒波が厳しかったり干ばつが続いていたりなど、異常なほどの気候の変化が激しくなっている事などからうかがい知る事ができます。大気中に起きている異変にいち早く気付いた専門家らは高精度なセンサーを駆使しながら、注意深く気候の変化を見ていく必要がある事を主張しています。

気象環境を緻密な観察および測量データを蓄積していく事で今できる対策を検討していく事が地球を守る事になるからです。もちろん傘を持参するかどうかやオーバーをもう一枚重ね着しようかどうか、あるいは今夜の航空便がどうなるだろうといった事まで、日常生活への影響も無視できない事ですが太陽光発電を自家電気で活用している人や、農作物を栽培および出荷している人にとって日射計や日照時間計および湿度計などのデータは生活を左右するだけに、特に注意深くお天気情報に聞き入っている事でしょう。風向・風力および気圧配置地図なども漁業で暮らしている人たちの生活に直結しています。こうして考えていくとお天気情報の影響をほとんどの人が受けている事になります。より正確で信頼のおけるデータを出せるために各種センサーも開発されています。



複合型気象観測センサーシステム



テレビやラジオで放送しているお天気情報は一般的に風船を使って上空30kmの気温・湿度・気圧・風向・風速を主に感知するセンサーを飛ばして行われています。通称ラジオゾンデと呼ばれるお天気センサーで、大の男性が二人がかりで抱えられそうな巨大なゴム気球に真四角のドラム型のセンサーと連結させて、全国各地にある観測所から定時刻に飛ばします。

一件単純なモデムのようにも見える機器ですが、計測センサーと一緒にGPSなどのモバイル端末機器や無線送信機といった精密機器が内蔵されています。電池で動きますから電源がないような山岳でも作動します。データは随時特定周波数で地上基地へ向けて送信されますが一度飛ばした気球を人力でおろすのは難しいですから、ゴム気球が限界に達して破裂するまで継続されます。

上空は絶えず強風が吹いている関係上風に乗って流され続け、最終的には海の上に沈むか陸上のどこかに落ちます。海の上に落ちてしまうと回収はなかなか難しいのですが、地上に落ちたもので場所を特定できるものは回収します。基地によっては毎時自動的に気球をあげる操作を設定していますが、そうではなく人を介してあげられる場所もあります。おおよそメディアでの放送時間やデータがかなり酷似しているというのは、それぞれの場所から特定時間に飛ばされるからです。

通常は1回ないし2回飛ばしていますが、台風の季節などはさらに頻繁に飛ばされる事もあります。これらの情報は測候所や自衛隊あるいは大学などの専門機関などで厳重に管理されています。センサーの優れている点は上空で今現在何が起きているかをいち早く察知して地上で速やかにグラフ表示される事です。データはすべて信号化されて送られますから、専門知識を持っている人でないと読み取れないという事はあります。



各種気象観測センサー



お天気予報で気圧配置や気温および湿度そして風向風力を計測する機能を標準装備されたラジオゾンデをゴム気球に連結させて地上30kmの上空に飛ばす方法が主流になっています。風船ですから風の赴くままに上空を流れていくゆえに寿命がきて破裂しない限り上空からは落ちてきません。上空を浮遊している間のデータは備え付けのGPSや無線機および信号変換基盤を使って地上の基地に送られてきますが、様々な都合上特殊記号化されて送られてくるゆえに解読が必要になります。

これらのシステムは直ちに情報局へ反映されてわたしたちの元に届きます。地球上の何十億という人たちが刻一刻と変わる天気予報を頼りに、その日一日の過ごし方を決めますから生活になくてはならない重要な位置を占めている事になります。呼び方は違いますがいわゆる複合型のセンサーは、各専門業者からも購入できます。すべて電池で動きますから電源のないエリアからも飛ばす事ができます。

GPSなどの機器と一緒にコンパスが内蔵されているものもあり、よほどの事が無い限り故障はありませんし、高精度・高信頼性を維持してもいます。気象庁から出されているセンサーや海洋船の他に、民間業者からも複合型センサーという事で販売されていますが、電波法施行規則第2条第1項第42号においては“航空機、自由気球、たこ又は落下傘に通常装置する気象援助業務用の自動送信設備であって、専用資料を送信するもの” というように明確に定義されていますし、必ず技適マークを表示していますから、購入を検討しているならこの技適マークを目安にして選択するのが妥当です。

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